日本での正式サービスに向け,いよいよ本格的に動き始めた「
The Tower of AION」。すでにサービスが行われている韓国や中国では,オンラインゲームの新記録を次々と打ち立てているMMORPGである。日本では4 月16 日に行われた
プレスカンファレンスの記事を4Gamerに掲載したのだが,あれを見た読者の多くが,少なからず興味を抱いたのではないだろうか。
今回は,プレスカンファレンスの直後に,エヌ?シー?ジャパン本社にて行った開発者インタビューをお届けする。なかなか興味深い話を聞くことができたので,AION に注目している人は入念にチェックしてみてほしい。
ワールドワイド展開するにあたり強力なキャラクターエディット機能を実装
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NCsoftアートディレクター Kim, Hyung Jun(キム?ヒョン?ジュン)氏 |
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NCsoftプログラミングディレクター Shim, Maro(シム?マロ)氏 |
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NCsoftワールドデザインディレクター Lee, Ji Ho(イ?ジホ)氏 |
4Gamer: 先ほどのプレスカンファレンスではお疲れさまでした。今の心境はいかがですか?
キム?ヒョン?ジュン氏(以下,キム氏): ようやく日本でもAION を正式に発表することができ,今は誇らしい気持ちです。早く日本の皆さんにもプレイしてもらって,感想を聞いてみたいです。
イ?ジホ氏(以下,ジホ氏): カンファレンスの最後では壇上にてトークセッションを行いましたが,実はあのとき,内心ではかなり緊張していました。今ようやくほっとしています(笑)。
シム?マロ氏(以下,マロ氏): 自分が想像していた以上に大勢の人にきていただき,日本の方の関心の高さに驚きました。ようやく日本でもサービスを始められるんだな,と実感しています。
4Gamer: 私は2006 年のE3会場で初めてAION を目にしましたが,あのときのバージョンと比べてかなり進化したなあ,という印象を受けました。AION の開発期間はどれくらいなのでしょうか?
キム氏: 2006年のE3には,私もNCsoft の一員として参加していましたよ(笑)。AION の開発は2005年からスタートしましたが,本当に長く,そして大変でした。
4Gamer: 開発がそれだけ長くなると,市場のニーズなども変化するかと思います。それらが開発作業に,なにか大きな影響を与えたりはしましたか?
キム氏: 開発途中で軌道修正した部分はたくさんありますが,とくに大きなものとしては三つあります。一つは,ユーザーがコンテンツを消費し尽くしてしまわないように,常にゲームを拡大?充実させていくこと。次に,NPC 勢力である「龍族」の追加。そして最後は,キャラクターエディット機能を強化することです。
4Gamer: カンファレンスでキャラクターエディットを見たときはインパクトを受けましたね。カスタマイズできる項目は,実際にはどれくらいの数があるのでしょうか?
キム氏: 数としてはそうですね,頭に関する項目だけで30 種類,体全体で15 種類があります。
キャラクターエディットの開発時にとくにこだわったのは,腕,足,首,胴体などを太さと長さを別々にモーフィングさせることです。顔に関しても目の位置,目の大きさ,目の形などがあります。そのほかにも皮膚の色やタトゥー,そばかすなどのたくさんの項目があります。ぜひ,じっくりと見ていただきたいですね。
4Gamer: 従来のMMORPG の常識で考えると,ちょっとありえないくらいの規模だと思います。
AION でプレイヤーが作成できる種族は「天族」「魔族」の2 種類のみで,例えばエルフやドワーフなどといった一般的なMMORPG における異種族みたいなものは登場しません。ですが,この機能を駆使すればもしかすると……?
キム氏: ええ。その気になれば,エルフやドワーフっぽい外見のキャラクターを作ることもできますよ。現在稼動している韓国や中国のサーバーでも,ドワーフっぽい外見のキャラクターのみで構成されるレギオン(ギルド)などがたくさんあります。
4Gamer: 東洋っぽいキャラクターも,西洋っぽいキャラクターもボーダーレスで作れそうですよね。極端な話,萌え系キャラも作れてしまいそうな。
キム氏: AION をワールドワイドで展開すると決めた際に,難題となったのがこの部分でした。今だから話せることですが,ここまで幅広いキャラクターエディタを作るのは,最初は「無理なのでは?」と思ったんです。例えばアジアと欧米だけを見ても,好まれるキャラクターはまるで違いますから。
ですから開発にはかなり苦労しましたが,完成度には自信があります。従来の欧米やアジア系のタイトルで,キャラクターデザインに「くどさ」を感じてしまうような人も,AIONのキャラクターカスタマイズをぜひ一度見てもらいたいですね。
4Gamer: そのような背景があったんですね。ちなみに天族と魔族とで,基本的な能力値に違いはありますか?
ジホ氏: ゲームの序盤ではほとんど違わないですね。中盤以降になると,主にスキル使用時の効果で,同じスキルでも少しずつ違いが出てきます。
4Gamer: AION が発表された当初は,ゲームエンジンに“CryENGINE”を採用していることが話題になりました。ですが発表当初と現在とでグラフィックスを見比べると,大分違った印象を受けます。実は“CryENGINE 2”にバージョンを上げていたりしていませんか?
マロ氏: 2005 年に開発を始めた頃から,CryENGINE を使い続けています。ですが,光源や色彩をより美しく表現するために,CryENGINE自体にさまざまなチューンを行っています。
PvP にNPC 勢力が介入することで「PvPvE」へとパワーアップ。PvP を行わない選択肢もアリ
4Gamer: 続いて,AION の特徴であるPvP についてお伺いします。まず,PvP への参加条件や,発生するタイミングはどのようになっていますか?
ジホ氏: PvP にはいくつかのパターンがありますが,もっともメジャーなのは,天族と魔族の間に位置する,「アビス」と呼ばれる専用のエリアにて行われるものです。アビスへ移動するには条件があり,レベルが25 以上を対象としたクエストをクリアする必要があります。
また,アビスでのPvP とは別に,「次元の亀裂」と呼ばれるポータルを通じて,天族の本拠地エリアから魔族へ,あるいはその逆へと直接乗り込んで行うPvPもあります。こちらのPvP の条件はレベル20 以上です。
4Gamer:<
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