「国際親善試合、韓国-日本」(12日、ソウル)
アルゼンチン戦で勝利を飾ったサッカー日本代表は9日、韓国戦に向け、さいたま市内で調整した。同戦で決勝点を決めたFW岡崎慎司(清水)が右ハムストリング筋膜炎、GK川島永嗣(リールス)は右内転筋肉離れ、MF本田拓也(清水)が右内転筋痛で、それぞれ離脱。GK川島に代わり、曽ケ端準(鹿島)が招集された。苦しい台所事情となったが、左ひざ痛のFW松井大輔(29)=トム=は強行帯同を志願。盟友?韓国MF朴智星(29)との対決に闘志を燃やした。
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俺がやらなきゃ誰がやる!前日のアルゼンチン戦で決勝点を挙げたFW岡崎が、右ハムストリング筋膜炎を発症し、代表離脱。殊勲の右ウイングを失い、宿敵韓国との一戦を前に暗雲が立ち込める中、FW松井がレギュラー獲りに名乗りを上げた。左ひざ痛でアルゼンチン戦は欠場したが「痛みはあるけどね。でも韓国には行くよ。韓国が待ってるからね」と、強行帯同を志願した。
絶対に負けられない理由がある。「前回、埼玉で負けてるんでね。次は勝たないといけない」‐。W杯直前の5月、埼玉スタジアムで韓国と対戦し、0‐2で敗れた。岡田監督の“進退伺事件”にまで発展した惨敗。京都時代の同僚で盟友のMF朴智星からは「日本は自分がいた時よりもレベルが下がったと思う」と、屈辱的なコメントまで吐かれた。やられっぱなしでは終われない。
さらにはレギュラー争いへの危機感が、男を突き動かす。アルゼンチン戦のスタメンで攻撃陣はFW森本、香川、本田圭、岡崎と全員が北京五輪世代となった。「そういう刺激が大事だし、僕もどうなるか分からない。年齢を重ねて、若い選手が出てくれば、そのままフェードアウトしていくかもしれない。でも僕は自分を貫いていくだけです」。時代の流れは感じている。それでも、簡単に世代交代をさせるつもりはない。
この日は豪雨の中、練習試合には参加せず、主力組とランニングで調整した後、トレーナーとマンツーマンでボールを使った練習。「大丈夫。痛いとか言ってられないしね。毎日冷やしてはいるんで、(腫れが)ひいてくれるのを願ってる」。南アフリカで日本を16強へ導いた右サイド。日本の“トリックスター”がその存在感を示す。
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