2008年1月28日,秋葉原にあるイベントスペース
「ADスクエア」においてMMORPG
「三國志 Online」の
“プレス向け先行試遊会”が開催された。
三國志 Onlineはコーエーが開発中の「三国志演義」の世界を舞台としたMMORPGだ。2007年中に幾度かのβテストが行われ,一度は製品の発売日も決定,プレオープンサービスまでそのステータスを進めた本作だが,サービス開始直前の段階でさらなる品質の向上が必要だとして
リリースが延期されたということは,4Gamer読者なら知っている人も多いことだろう。そこで,どのような改良が必要だと判断され,また具体的にどういった要素が追加されるのかについては以前に掲載された
「こちら」のインタビュー記事が詳しい。
サービス開始の延期が発表になったのは昨年の2007年10月5日。それから数か月を経て,先日2008年1月17日に,リリースに先駆けて行われる第2次プレオープンサービスが2008年2月7日から始まることが発表された。今回行われた“プレス向け先行試遊会”では,その第2次プレオープンで公開されるものと(ほぼ)同じバージョンの三國志Onlineがプレイできたのだ。約4か月で三國志Onlineはどのような変化を遂げたのか。これまでいくつかの情報は入ってきてはいたものの,動いているゲーム画面でそれを確認できる機会はなかった。このレポート記事では追加要素や変更点を中心に,最新の三國志Onlineの姿をお伝えしていく。
試遊会が行われたADスクエアは,JR秋葉原駅からほど近い場所にあるイベントスペースだ。土地柄もあってかPCを使ったイベントでの使用を想定しているようで,今回の試遊会は部屋いっぱいに並べられた20台程度のマシンを使って行われた。今回は対人戦(部曲戦)の予定も組み込まれており,マシンの壁紙は10台が「魏」そして10台が「蜀」をモチーフとしたものになっていたのだが,残念ながら(?)「呉」は用意されていなかった。一部でささやかれている「呉には熱心なファンが多いが,呉のファンの数自体は少ない。だってマイナーじゃーん」というウワサは本当なのだろうか……? いや,もちろんそれがコーエーの用意した勢力と関係があるのかは,定かではないのだが。もしかしてコーエーは呉が嫌い……?(そんなことはない)
※すべてプレスツアー用のテストキャラクターのため,名前は消していません声にバリエーションが追加された,キャラクターメイク
開発プロデューサー
上野 彰三氏 |
まず最初にキャラクターメイキングを体験した。用意されているモデルやパターン,カスタマイズ項目などはほぼプレオープン時と同じようだったが,新しいものとして
「ボイスピッチの変更機能」が追加されている。
プレイヤーはキャラクターメイキング時に,自キャラクターが発する声を選択できるが,この新バージョンでは男性,女性の両方に選択可能な声が一種類ずつ追加されている。さらに声の高さ(低さ)もカスタマイズでき,声の選択時にスライダーを使って調節可能だ。男性,女性両方で最も高い位置と最も低い位置を試してみたが,不自然な感じを受けることはなかった。思う存分,太い声を堪能(?)できそうである。
さまざまな新要素が垣間見れる,水鏡村
運営プロデューサー
松本 秀氏 |
作ったばかりのキャラクターで初心者の修行場である水鏡(すいきょう)村に降り立ち最初に感じたのは,インタビューでも聞いていたとおり
「キャラクターの移動速度が上昇していること」だ。以前は「疾駆」のスキルを使って実現されていたほどの移動速度が,このバージョンではデフォルト状態で出ているような印象を受ける。疾駆やアイテム効果によって,さらに速度が増すのかは確認できなかったし,インタビュー記事を読んだ時点で受けた印象ほどは速くなかったが(とはいえ関係者によれば,前回プレオープンでの疾駆+徒党疾駆より速いとのことだ),デフォルトの状態でも十分な速度になったことは確かだ。
ユーザーインタフェース(以下,UI)関連の変更で大きいのは,かなり多くのウィンドウでフレーム(外枠)を透明にできることだ。枠を消すとバックグラウンドも半透明から透明に変化する。不必要な枠と背景をどんどん透明にしていくことで,画面は以前よりもかなりすっきりしたものにできる。
これだけすっきりすると,合戦時などで周囲の状況がより把握しやすくなるだろう | |
細かいところでは,依頼の進行状態を画面に常に表示しておくための小ウィンドウ(クエスト?トラッカー)に,依頼の目的地を地図上に出すための緑色のボタンがついた点が挙げられる。以前であれば「依頼一覧を開く → 目的の依頼を選択 → 目的地表示のボタンを押す」とそれなりの手順を踏まなければならなかったものが,より簡単な操作で実現可能になっている。
現在の経験値量を表示する「能力一覧」はキャラクター育成中に頻繁に見ることになるウィンドウだが,1項目を確認したいだけなのに,多くの数値とバーがズラリと出てきてしまうという煩わしさも持っていた。新バージョンでは任意の1項目のみをミニウィンドウとして表示できるようになっており,これならば常に画面の角に置いておいても邪魔にならない。
「武将との関わりをより強く感じられるようにする」というのも改良のポイントとして挙げられているが,新たな水鏡村では,以前は固有名がなかったNPC「戦闘総師範」が,有名武将の一人である“徐庶”になっていた。クエストの文面や内容もそれに合わせて“より三国志らしい”ものになっているようだ。三国志らしさに関して言えば,新しい合戦のシステムに関わる「制覇図」や「軍団値」のウィンドウを,水鏡村などに新たに設置された掲示板からも確認できた。