5月14日に正式サービスが開始された「Grand Fantasia -精霊物語-」は,とくに鳴り物入りで登場したビッグタイトルというわけではないのだが,テストが始まって以降,じわじわと人気を上げ続けている。
ゲームの概要はクローズドβテストレポートを読んでいただければだいたい分かっていただけるだろうが,個人的には,わりといいバランスと,いい雰囲気を備えたゲームという印象であった。どこか突出してよいか聞かれるとちょっと説明しづらい(あえていえばミグルによる生産だが)。全体的な居心地のよさが感じられる不思議なゲームであった。
正式サービス直前の時点で,Aeria Gamesのオンラインビジネス本部 プロデューサー 乙田宗良氏,オンラインビジネス本部 運営ディレクター 藤山拓也氏,オンラインビジネス本部 マーケティングディレクター 畠野貴之氏の3名にいろいろ話を聞いてみたので,Grand Fantasiaを支えている運営方針などを紹介してみたい。
4Gamer:
本日はよろしくお願いいたします。まず,Grand Fantasiaを日本に持ってきた経緯から教えてください。アエリアさんは世界中からゲームを集めてきていますが,なぜこのゲームに着目したのでしょうか。
Aeria Gamesオンラインビジネス本部 プロデューサー 乙田宗良氏
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乙田氏:
Aeria Gamesのラインナップを見ると,すでにサービスしている「セフィロス」以外にFPSの「Parabellum」,MMORPG「Runes of Magic」などを予定していますが,コンテンツに特色を持たせたいということもあり,多くの人に楽しんでいただけるファンタジー系のものを入れたかったんです。
4Gamer:
なるほど。ファンタジーだとRunes of Magicが先にくるのかと思っていたのですが。Grand Fantasiaは,契約が発表されてからテストまでが非常に早かったですよね。
乙田氏:
まず,Grand Fantasiaは,すでに台湾でサービスが開始しているだけに,ゲームの完成度が高かったというのがありますね。
畠野氏:
それとGrand Fantasiaを作っているEASYFUNは,これ以前にも日本向けにゲームを出していましたので,日本でのニーズなどもよく分かっており,いろいろやりやすかったですね。そういうこともあって,Grand Fantasiaのサービスが先になりました。
4Gamer:
以前のものというと,ガマニアの「ホーリービースト」ですね。ホーリービーストの日本での立ち上げは,えらく難産だったんですが,こんなところで苦労が報われていましたか。
畠野氏:
それはうちではうかがい知れないところですが,とにかくとても協力的で,日本サービスに力を入れてくれていますね。
乙田氏:
EASYFUNでも,この作品の日本展開には積極的で,こちらと協力体制を敷いて細かいところまで対応したり,かなり機動的にやってもらっています。
4Gamer:
クローズドβテストやオープンβテストの状況はどうだったんでしょうか。
乙田氏:
ユーザー属性としては,女性の比率が高かったですね。従来のMMORPGと比べて10%くらい多いです。
4Gamer:
それはなんとなく分かる気がします。
Aeria Gamesオンラインビジネス本部 運営ディレクター 藤山拓也氏
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藤山氏:
それと,クローズドβテストで,多くの人がこのゲームに愛着を持ってくれたようです。私もいろんなゲームに関わってきましたが,それらと比べても,凄くご意見?ご要望が多かったですね。
畠野氏:
そういう意味では非常に実りのあるクローズドβテストでした。
非常に高いユーザー定着率が示すもの
乙田氏:
クローズドβテストを通して気付いたことは,想像以上にプレイヤーの定着率が高いコンテンツだということです。
畠野氏:
そうですね。日々の同時接続数やアクティブ数を追っていても,クローズドβテストだとだいたい初日が非常に多くて,あとはどんどん減っていくものなのですが,その落ち込みが非常に少なかったのが印象的でした。
乙田氏:
オープンβテストに入ってからは,同時接続数が毎日伸びているんですよ。いまではオープン当初の2倍になっています。
4Gamer:
倍ですか。
Aeria Gamesオンラインビジネス本部 マーケティングディレクター 畠野貴之氏
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畠野氏:
5月1日からオープンβテストを開始して,10日ほどで倍です。最初は連休の勢いかと思っていたのですが,連休が明けても同時接続数が落ち込むこともなく,完全に連休明けの昨日(5月11日)を見ても,連休と変わらないペースを保っています。
乙田氏:
ほぼ毎日,同時接続数の記録を塗り替えている状況ですね。一般の会社で連休明けとなるのは5月7日が多かったのだろうと思うのですが,その5月7日にも同時接続数を更新しています。
畠野氏:
会員数のほうも順調に伸びています。普通は,登録してからゲームを起動しないという人も少なからずいるものなのですが,このゲームに関しては,実際にキャラクターを作って遊ぶところまでいっている率が非常に高いというのが特徴になってます。
4Gamer:
なるほど。では,具体的にどこがいいという声が多いのでしょうか。
乙田氏:
いろいろご意見はいただいていますが,やはりミグルが可愛いという声が多いですね。ミグルに愛着を持っていただいています。あとは世界観がライトファンタジーな感じで分かりやすいことでしょうか。
畠野氏:
世界観についていえば,クエストの文言などがかなり多くて,バックグラウンドがしっかりしているというのはありますね。開発者も日本慣れしていて,そのあたりはしっかり作り込んであるという感じです。
乙田氏:
それとカルチャライズにも力を入れています。
4Gamer:
それは具体的にどういった部分でしょうか。
乙田氏:
日本と台湾で文化の違いというのはありますよね。日本では曖昧な表現を使ったり,余韻を
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