8月14日からオープンβテストが開催されるMMORPG「ルーセントハート」。クローズドβテストでは目玉機能が封印されたままだったのだが,思いのほか遊びやすいシステムでテスターに好印象を与えたようだ。
クローズドβテスト最終日に合わせて,開発元であるPlayCooの代表が来日しているとのことで,4Gamerでは急遽インタビューを行った。ルーセントハートの開発の経緯と日本での今後の予定などについて,開発元であるPlayCooのPresidentであるJoyce Chang(張鳳珠)氏とガマニアデジタルエンターテインメントオンライン事業本部第1事業部第3運営チームディレクター茂木敬吾氏に話を聞いてみた。
PlayCoo President Joyce Chang(張鳳珠)氏
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4Gamer:
まず,PlayCoo自体についてお伺いします。「ルーセントハート」は,Gamaniaの自社開発だというふうに聞いていたのですが,PlayCooというのは,Gamania内のスタジオなんでしょうか? それとも別会社なのでしょうか?
Joyce Chang氏(以下Chang氏):
台湾Gamaniaの子会社になります。PlayCoo自体は,7年前に会社ができて,2005年末にGamaniaの子会社となりました。
4Gamer:
では,ルーセントハートはどれくらいの期間開発しているのでしょうか。
Chang氏:
だいたい3年になりますね。
4Gamer:
すると,開発中に子会社になったという理解でよろしいのでしょうか。
Chang氏:
そうですね。
ゲーム起動時に表示される「本日の運勢」
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4Gamer:
分かりました。では,このような星占いなどの要素を取り入れたゲームを作ろうとしたきっかけについて教えてください。
Chang氏:
それまで作っていたような中国圏だけで受けるゲームではなく,たくさんの国で受け入れられるようなゲームを作りたくて,世界的によく知られた星座にまつわる話をモチーフにしたMMORPGを企画しました。星座の物語にはクエストの素材がたくさんあるほか,恋愛と絡めやすいということで,新しく考えていたゲームにぴったりだったのです。
4Gamer:
なるほど。キャラクター作成時に設定した星座によって,占星術による占いなどがゲーム内に取り入れられていますね。ちょっと疑問に思ったのですが,同様に設定する「血液型」というのは,台湾では流行っているのでしょうか? 日本ではそれなりにメジャーなのですが。
Chang氏:
台湾ではあまり知られていませんね。ルーセントハートでは,血液型は占いの部分には関わっていません。キューピッドシステムで相性を見るときに使われています。
日本でも血液型は占いというよりは,性格判断や相性判断で使われることが多いものである。用途としては妥当であろう。
ちなみに「それまで作っていたゲーム」というのがどういうものかと調べると,「少林傳奇」や「真?少林傳奇」といったオンラインゲームだった。3D MMORPGのようだが,タイトルからしてカンフーテイストである。
4Gamer:
このゲームを作る際に,ほかのゲームと差別化するために心がけていたことなどはありますか?
Chang氏:
まず,星座に関するストーリーと占いなどの部分です。そしてキューピッドシステムなど,ゲーム内でできるだけ友達を作りやすいシステムを用意しました。キューピッドシステムに登録しておけば,最も相性のよいプレイヤーを探し出してくれます。ハッピーパイロットシステムでは,プレイヤーが本当にやりたいことをゲーム内に反映する仕組みを作りました。これを使ってプレイヤーが自分でクエストを作っていくことで,プレイヤーと開発者の関係をより密接なものにしたいと考えています。最後にコミュニティの部分ですね。全体的には,ユーザーが主導的に遊べるようなものを心がけました。
新しい層を取り込んだ台湾でのサービス状況
4Gamer:
台湾ではすでに正式サービスが開始されているようですが,反響はいかがですか。
Chang氏:
台湾では主に若いプレイヤー層を中心に人気が出ています。アイドルを使ってPRしたりと話題になっていますので。あとは女性層にもアピールしていますね。
4Gamer:
台湾でのプレイヤーの男女比というのはどれくらいなんでしょうか。
Chang氏:
だいたい男女で7:3くらいです。
4Gamer:
一応確認しますけど登録者の性別ですよね?
Chang氏:
はい。そうです。
4Gamer:
日本だと,ゲーム内のキャラは女の子ばかりなのに,プレイしているのは男ばかりということがよくあるのですけど,台湾ではどうなんでしょうか。
Chang氏:
MMORPGが流行り出した頃には,自分と違う性別でプレイできるというのが面白くてそういうのが流行ったこともありましたけど,最近では自分と同じ性別のキャラクターを使うほうが普通ですね。
4Gamer:
なるほど。日本とはかなり状況が違うみたいですね。では,台湾では,このゲームのどういう部分が人気になっているのでしょうか。
Chang氏:
最初の3か月間くらいはキューピッドシステムが非常に好評でした。4か月めくらいからはキャラクターも成長してきた関係か,星盤システムが好評ですね。
クローズドβテストでもインタフェースだけは見えたハッピーパイロットシステム
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4Gamer:
ハッピーパイロットシステムというのは,ほかのMMORPGではあまり見られない新しい試みですが,台湾ではどういった反響ですか?
Chang氏:
ハッピーパイロットシステムは,プレイヤーによって好き嫌いが分かれるようです。別に激しく嫌う人がいるわけではありませんが,ハッピーパイロットをまったく使わなくても,ほかの部分で十分にゲームを楽しめるので必要としていない人も多いようです。
また,好きな人だとこればっかりやっている人もいます。ハッピーパイロットシステムを使うと,プレイヤーが自分達でゲームの一部を作っていけますので,遊ばされているのではなくて,自分達でゲームを遊んでいるといった実感がわくようです。